Webマーケティングとは。初心者でもわかるWebマーケティングの基本
Webマーケティングとは、デジタルマーケティングにおけるWebサイトに関連したマーケティング活動のことで、Web広告やWebサイトを活用して、サービスや商品が売れ続ける仕組みを作ることです。
Web を利用しているマーケティング活動はSEO・Web広告・コンテンツマーケティング・SNSマーケティング・メールマーケティングなど多岐にわたります。
本記事では、Webマーケティングについて、いくつかのポイントを共有させていただきます。
- Webマーケティングの基礎知識が身につく
Webマーケティングの特徴
Webマーケティングの特徴は“施策の効果がすべて数字(データ)で見えること“です。
「どの広告からどれだけ集客できたのか」「誰が、どのページを、どれくらいの回数見たのか?」、また「どのページに、何人がどれくらいの時間滞在したのか?」といったデータを詳細に検証することができます。Webマーケティングは効果測定をもとにした施策の改善が行いやすいマーケティング手法です。
例えば・・・
- ホームページを作ったけど、どれだけの人に見られているのか?
- Webサイト内のどのページに興味をもたれているのか?
- ECサイトで商品を購入する人はどの時間帯にアクセスしていきているのか?
- インターネット広告で集客や売上アップなどの効果はあるのか?
- インスタやTwitterなどのSNSを始めた方がいいのか?
Webマーケティングでは、Webサイトを訪問したユーザーの属性(年齢、性別、地域)、デバイス、訪問時間、サイトの滞在時間、流入元(広告経由、検索なのかなど)、どのページを閲覧したのか、などユーザーの行動や反応がデータで検証することができます。
Web広告からサイトを訪問し、商品の購入まで至った経緯をデータで見ることができるので、広告の効果を検証することが可能となります。
Webマーケティングでは常にデータ分析を行い、結果に基づいた改善を行うことが重要です。
Webマーケティングの重要性
インターネットの普及やDX(デジタル・トランスフォーメーション)の加速、テレワークの推進など社会のデジタル化が進む中、あらゆる企業においてWebマーケティングの重要性は今後も増していくものと思われます。
電通が毎年発表している「2022年 日本の広告費」をみても、インターネット広告費は他の媒体より高い伸び率であり、Web広告業界は加速度的に伸び続けています。
図表1 日本の総広告費の推移
図表2 媒体別広告費
Webマーケティングのメリット・デメリット
Webマーケティングは優れたマーケティング手法ではありますが、Webマーケティングのデメリットも把握した上で、その対策を考えながらWebマーケティングに取り組みましょう。
Webマーケティングのメリット
施策の効果判定がしやすい
施策の効果がデータ(数値)として明確に出すことができるので、データを元に施策の改善が行えます。
マーケティング展開のスピードが速い
情報配信のスピードが早く、コンテンツの修正や変更などすぐに行えます。
コストを抑えることができる
Web広告の場合は種類や媒体によって数万円から出稿することができます。分析ツールなども無料または安く利用できるものもあります。
多くの顧客にリーチできる
インターネット通信環境が整っていれば、国内に限らず幅広い地域やターゲット層に情報を届けることが可能になります。
Webマーケティングのデメリット
知識やスキルが必要である
費用に見合った効果を出していくためにはWebやSEOの知識とスキルが必要となってきます。
商品・サービスの価値が伝わりにくい
匂いや味、使用感や体験などデジタル化しにくいところは、ユーザーに正しい価値を理解してもらうことが難しい。
アプローチできないユーザー層がある
高齢者などネットが苦手な層や、インターネット環境がないユーザーに対してアプローチすることが難しい。
トレンドを把握する必要がある。
トレンドの移り変わりが早いのがWeb業界です。新しい手法や技術情報がないか、常に意識しておく必要があります。
Webマーケティングの流れ
Webマーケティングには大きくわけて3つのフェーズがあります。それぞれを説明します。
「Webを使って自社の商品やサービスをたくさんの人に知ってもらいたい!」ということがありますが、「知ってもらう」=「認知・集客」であり、Webマーケティングの中の最初の部分になります。
「認知度が上がる=売上が上がる」わけではありません。
集客
リード LEAD:見込み客の獲得
今後、商品やサービスを購入してくれる可能性がある顧客候補の人を、さまざまな経路で集客する。
主な施策:SEO、リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告、コンテンツ配信
◆はじめてのWeb集客の方法をこちらの記事で徹底解説!
◆Web広告の運用方法についてはこちらの記事でご紹介!
◆おすすめの資料 「リスティング広告はじめてガイド」
行動
コンバージョン CV:Webサイトにおける最終的な成果、成約率
見込み客に対して商品やサービスの訴求を行い、購入・申込みなどの行動(アクション)を起こしてもらい顧客になってもらう。
主な施策:アクセス解析、UI/UX設計、LPO/EFO、A/Bテスト
◆ABテストについてはこちらの記事で詳しくご紹介!
定着・リピート
ライフタイムバリュー LTV:顧客生涯価値
顧客になってくれた人がその後、生涯にわたってき企業もたらしてくれる価値・売上
主な施策:リターゲティング広告、メルマガ配信、SNSフォロワー向け施策
◆リマーケティング広告についてはこちらの記事でご紹介!
これらの数値をかけ合わせた「LEAD×CV×LTV」がビジネス全体の売上になります。
例)
資料請求やメルマガ購読者が1000人(LEAD)
そのうち5%が商品を購入(CV)
購入した人の年間平均売上が1万円(LTV)
=売上50万
ビジネスの成果はかけ算です。つまりどれか1つがゼロだとすべてがゼロになります。
集客がうまくいっても、コンバージョン(成約率)が「0%」だと売上は「ゼロ」のままです。
「売上を最大化するには、どのフェーズを改善すればいいのか」「売上が伸びない原因はなにか」「集客を増やすにはどうすればよいか」など、Webマーケティングの各フェーズを数値やデータで分析し、最適な施策を考え、実行することが重要となります。
Webマーケティング用語
Webマーケティングの世界には様々な専門用語があります。ここでは最低限必要なワードを簡単に紹介します。
集客に関するWebマーケティング用語
検索数・検索ボリューム
あるキーワードがGoogleやYahooで検索される回数のこと。(主に1ヶ月単位の検索数:月間検索数)
検索数を元にそのキーワードの市場規模、ニーズを確認することができます。
ユーザー数・ユニークユーザー(UU:Unique User)
1日・1週間・1ヶ月など一定期間内にWebサイトを訪問したユーザーの数です。
指定した期間内ならば、何回も同じユーザーが訪問しても、ユニークユーザー数は1とカウントされます。
セッション(アクセス)数
ユーザーがサイトを訪問し、離脱するまでを指します。
ウェブサイトに延べ何回、訪問したかを指す数字で、同一ユーザーも複数回計測されることがある指標です。
PV(ページビュー)
ユーザーがWebサイト上で訪れたWebページへのアクセス数のこと。
インプレッション数:IMP(表示回数)
広告などがWeb上に表示された回数のことです。
クリック数(CT:Click Through)
ある特定の期間に、Webページ上にあるリンクを閲覧者が選択して開いた回数の合計のこと。
クリック率(CTR:Click Through Rate)
広告やコンテンツが表示された回数に対して、どのくらいの割合でクリックされたかを示す指標。インターネット広告やSEOでよく使われます。
クリック率(CTR)=クリック数÷表示回数×100(%)
費用に関するWebマーケティング用語
クリック単価(CPC:Cost Per Click)
広告の1クリックあたりの単価のこと。
クリック単価(CPC)=広告費÷クリック数
ライフタイムバリュー(LTV:Life Time Value)
顧客がサービスを使う上で、生涯合計で使う総額の指標。
LTV=顧客の平均単価×購買頻度×継続期間
Webサイトに関するWebマーケティング用語
LP(ランディングページ)
インターネット広告やリンクをクリックした際に、ユーザーが最初にアクセスするページのこと。
(LPの目的は、インターネット広告から来訪したユーザーに対して、商品購入や資料請求などの「コンバージョンの達成」です。LPは1ページ完結型の構成で「広告」のような役割を持っています。)
◆LPについてはこちらの記事で詳しくご紹介!
LPO(Landing Page Optimization)
LPをユーザーのニーズに合わせて最適化し、ページのCVR(成約率)を上げるマーケティング手法のこと。
EPO(Entry Form Optimization)
エントリーフォームを最適化すること。
申し込みや問い合わせの入力フォームでの離脱を防ぐために、フォームの項目を増減したり、項目を変えたりする対策。
直帰率
ユーザーがWebサイトを訪問した回数(セッション)のうち、他のページを見ずに直帰した回数の割合を指す指標。
「全体のセッションのうち、1ページしか見られなかった割合がどれくらいか」を表していいます。
直帰率が高いということはサイトへ集客しても、最初のページしか見られていないということです。
離脱率
すべてのページビューの中で、そのページがセッション最後のページになった割合を指します。「ブラウザを閉じたり別のサイトへ移動した割合」ということです。
滞在時間
ウェブサイトを訪問したユーザーが、サイト内にどのくらい滞在していたかを計る指標のこと。
滞在時間が長いWebサイトは、ユーザーにとって有益な情報を掲載していると判断されるため、SEOで評価されやすいと言われています。
成果に関するWebマーケティング用
CV(コンバージョン)
Webサイトにおける最終的な成果の指標。
商品サービスの販売、資料請求、申込みなどのコンバージョンを正しく設定し、どれだけの数を獲得しているかを測定することが重要です。
CVR:コンバージョン率(Conversion Rate)
Webサイトを訪れたユーザーのうち、コンバージョンに至った数がどれくらいの割合かを示す指標です。
CVR=コンバージョン(CV)÷クリック数(CT)×100(%)
CPA:Cost Per Acquisition
新規顧客1件あたりにかかった広告費用のこと。「顧客獲得単価」とも呼ばれます。
CPA=広告費用÷コンバージョン数
ROAS:Return On Advertising Spend)
「広告費に対してどれだけの売上をあげることができたのか」を測るための指標のこと。
「広告費の回収率」、「費用対効果」と訳されます。
ROAS=広告からの売上÷広告費(コスト)×100(%)
KGI:Key Goal Indicator(重要目標達成指標)
最終目標が達成されているかを計測する指標
KPI:Key Performance Indicator(重要業績評価指標)
目標達成までの各過程の達成度を測るための中間指標
まとめ
Webマーケティングは常に進化し続ける領域でもあります。柔軟性を持ちながら、最新のトレンドに対応する能力を持つことが重要です。
Webマーケティングの特徴を把握し、商品やサービス、ターゲット、予算に応じて、最適なマーケティング活動を行いましょう。