Instagramのアルゴリズムから考えるアカウント運用
Instagramのアカウントを運用するにあたって、Instagram公式が発信しているアルゴリズムの情報をもとに、どのようなポイントを考慮すべきか確認していきましょう。
参考にする情報は下記 の記事となります。
記事の中では、投稿のどのようなポイントを評価しユーザーに表示されるのかなどの要点がまとめられており、アルゴリズムがどのように働いているのかのヒントが読み取れるような内容になっています。
この情報をアカウントを運用へ、どのように活用できるか本記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
- Instagramのアルゴリズムが理解できる
- Instagramのアルゴリズムを活用したアカウント運用が分かる
フィード
Instagramでは、フィードとストーリーズの機能が友達や家族などの親しい人のコンテンツを見るために利用されていると考えています。
それらのコンテンツの中からユーザーがみたいものをランク付けし、ランク高いものを表示する仕組みになっています。
ランキング付けする際に、下記の点を評価しています。
アクティビティ
関心を持つ可能性があるものを把握するためのシグナルです。
「いいね!」、シェア、保存、またはコメントした投稿などが含まれます。
投稿
これには、投稿の人気度と、投稿に関する一般的な情報があります。
人気度はその投稿に「いいね!」した人の数や保存した人の数、投稿への「いいね!」、コメント、シェア、保存がどれだけ早く実行されたかなどが含まれます。
一般的な情報は投稿日時、動画投稿の場合はその長さ、投稿が関連付けられた地域などが含まれます。
投稿者
投稿者に対してどれくらい興味を抱く可能性があるかを把握するためのシグナルです。
直近の数週間でその投稿者がほかの利用者と何回やり取りしたかなどのシグナルが含まれます。
特定の利用者とのやり取りの履歴
ある特定の利用者の投稿を見ることについて、どのくらい興味があるかを把握するためのシグナルです。これには、互いの投稿にコメントをしているかどうかなどが含まれます。
https://about.instagram.com/ja-jp/blog/announcements/shedding-more-light-on-how-instagram-works
これらを活用して、アルゴリズムは予測を立てます。
投稿を数秒見る、コメントする、「いいね!」する、再シェアする、投稿者のプロフィール写真をタップするといった投稿に対してアクションを起こす可能性が高く、かつその重み付けが大きいほど、その投稿はより上位に表示される仕組みとなっています。
ストーリーズ
Instagramは、フィードと同様にストーリーズは友達や家族などの親しい人のコンテンツを見るために利用されていると考えています。
その中でユーザーが見たいものをランク付けし、ランク高いものを表示する仕組みになっています。
ランキング付けする際に下記の点を評価しています。
閲覧の履歴
見逃したくないと思われるアカウントのストーリーズを優先するために、各アカウントのストーリーズを閲覧している頻度を利用します。
エンゲージメントの履歴
そのアカウントのストーリーズに対して「いいね!」やDMの送信などのアクションを実行している頻度を利用します。
関係の近さ
投稿者との総合的な関係性と、その人と友達または家族であるかなどを分析します。
https://about.instagram.com/ja-jp/blog/announcements/shedding-more-light-on-how-instagram-works
これらを基に、タップして見る可能性、ストーリーズに返信する可能性、次のストーリーズに進む可能性などについての予測を立て、重み付けが大きいものから表示されます。
[発見]タブ
[発見]タブは、新しいことを見つけやすくすることが目的の機能です。おすすめのコンテンツとしてまだフォローしていないアカウントからシステムが見つけてきた写真や動画が並びます。
ユーザーに興味を持ってもらえそうな写真や動画をランク付けし、ランク高いものを表示する仕組みになっています。
ランキング付けする際に下記の点を評価しています。
投稿
投稿の「いいね!」、コメント、シェア、保存を何人が実行したか、それらのアクションがどれだけ早く実行されたかといったシグナルを確認します。
[発見]タブでは、こうしたシグナルの重要度がフィードやストーリーズの場合よりもはるかに高く評価されます。
[発見]タブでのアクティビティ
これまでに「いいね!」、保存、シェア、コメントをした投稿や、過去に[発見]タブの投稿にどのような反応を示したか、などのシグナルを確認します。
特定のタイプの投稿に対して反応を示していた場合には、その投稿に似たコンテンツを多く表示することを試みます。
投稿者とのやり取りの履歴
[発見]タブに表示される投稿の大半は見ず知らずの人の投稿ですが、関わりを持ったことがある投稿者の場合は、その投稿者の投稿に対するおおまかな興味の度合いがわかります。
投稿者に関する情報
直近の数週間でほかの利用者がその投稿者にアクションを実行した回数などのシグナルです。これは、多様な投稿者の中から魅力的なコンテンツを探すのに役立ちます。
https://about.instagram.com/ja-jp/blog/announcements/shedding-more-light-on-how-instagram-works
それぞれの写真や動画に対する興味の度合いを予測し、フィードやストーリーズでのランク付けと同様に重み付けします。
特に重視されるのは、「いいね!」、保存、シェアなどのアクションの発生する可能性です。
それらの可能性が高いものが表示されます。
リール
リールも、新しいものを発見しやすくするための機能です。
特に、エンターテイメントを中心に考えられていて、[発見]タブと同様に、表示される投稿のほとんどはフォローしていないアカウントのものになります。
ユーザーに興味を持ってもらえそうな動画をランク付けし、ランク高いものを表示する仕組みになっています。
ランキング付けする際に下記の点を評価しています。
アクティビティ
最近「いいね!」、保存、再シェア、コメントをしたり、反応を示したりしたリール動画などから、関連性が高そうなコンテンツを把握します。
投稿者とのやり取りの履歴
[発見]タブの場合と同様、たいていの動画はフォローしていない投稿者が作成したものですが、関わりを持ったことがある投稿者の場合は、その投稿者の投稿に対するおおまかな興味の度合いが分かります。
リール動画に関する情報
動画のコンテンツに関するシグナルです。動画で使われているオーディオトラックや映像などのほか、動画の人気度なども含まれます。
投稿者に関する情報
広い範囲の投稿者から魅力的なコンテンツを探し出し、誰もがオーディエンスを見つけるチャンスを得られるように、フォロワー数やエンゲージメントの度合いといった人気度のシグナルを考慮します。
https://about.instagram.com/ja-jp/blog/announcements/shedding-more-light-on-how-instagram-works
それぞれの動画に対する興味の度合いを予測し、フィードやストーリーズでのランク付けと同様に重み付けします。
特に重視されるのは、リール動画を再シェアする可能性、最後まで見る可能性、「いいね!」する可能性、音源ページに移動する可能性です。
それらの可能性の高いものが表示されます。
検索
検索は、関心のあるアカウントやトピックを見つけられるように作られている機能です。
親しい友達、好きなクリエイターなど利用者にとって関連度が高い順にランク付けされ、検索結果を表示する仕組みになっています。
検索では、検索するテキストに一致するアカウント、音声、ハッシュタグ、場所が表示されます。
これらをランキング付けする際に下記の点を評価しています。
検索に使われたテキスト
検索バーに入力したテキストが、検索では圧倒的に重要なシグナルとして扱われます。入力されたテキストと、関連するユーザーネーム、自己紹介、キャプション、ハッシュタグ、場所とが照合されます。
アクティビティ
フォローしているアカウント、閲覧した投稿、他のアカウントとの過去のやり取りなどが該当します。通常、フォローや訪問しているアカウントやハッシュタグが、検索結果の上位に表示されます。
検索結果
検索結果に表示する候補が大量に存在する場合、人気度シグナルも考慮されます。これらには、特定のアカウント、ハッシュタグ、場所に対するクリック数、「いいね!」の数、シェア数、フォロー数などが含まれます。
https://about.instagram.com/ja-jp/blog/announcements/break-down-how-instagram-search-works
自分の情報が検索結果に表示されるには、次のような点も重要とされています。
ハンドルネームやプロフィール名
関連の検索結果に表示されやすくするには、自分の投稿コンテンツに関連したInstagramハンドルネームやプロフィール名を使うのがベストとされています。
関連するキーワードや場所を自己紹介に含める
自己紹介に、あなた自身やあなたのプロフィール内容と関係のあるキーワードを含めることが推奨されています。場所に関連している場合は、その場所が分かるようにしておくことで地域内の人に見つけてもらいやすくなります。
関連するキーワードやハッシュタグをキャプションに含める
検索で投稿を見つけてもらうためには、キーワードとハッシュタグをキャプションに入れておくことが推奨されています。
アルゴリズムをアカウント運用に活かす
これらの知識を活用して、アカウント運用に活かしてみましょう。
まずは機能を整理します。
「フィードとストーリーズ」はフォロワーとの繋がり、親密さを深めるための機能です。
評価されるシグナルからは、より深く繋がっているユーザーの投稿が多く表示される仕組みであると理解できます。
そして「[発見]タブとリール動画」は、新しいユーザーとの出会いを創出する機能です。
アカウントの投稿がここに表示されなければ、フォロワーを増やすことは難しいことが分かります。
「検索」は、フォロワーやフォロワー以外のユーザーへも表示される機能です。
では、ここで[発見]タブを活用して、フォロワーを増やすアカウントを運用について考えてみましょう。
[発見]タブのアルゴリズムでは、投稿の「いいね!」、コメント、シェア、保存を何人が実行したか、それらのアクションがどれだけ早く実行されたかといったシグナルがフィードやストーリーズよりはるかに高く評価されるとのことでした。
これらのシグナルは、まずは既存のフォロワーのアクションから得られるものなので、フォロワーにこれらのアクションが実行してもらえる投稿を考えて投稿していく必要があります。
フォロワーのフィードには、投稿へのアクション以外にも直近でどれくらいみてもらえているかなどのシグナルもランキングに利用され、ランキングが高いほど優先的に表示される仕組みでした。
フィードは、基本的には上位に表示される方が見てもらいやすくなるので、フォロワーのホームの上位に表示されるように、投稿の頻度、内容などを考えましょう。
ホームに表示されているインプレッション数やアクションの数などを指標に効果を測定、内容を検証し、投稿を改善することが重要です。
ストーリーズは閲覧履歴やエンゲージメントが重視されるので、フォロワーとのコミュニケーションなどに活用してみるのも良いと思います。日々、投稿を重ねることでユーザーとの親密さが上がり、投稿が表示されやすくなるでしょう。
それらを理解し改善を重ねて投稿を繰り返すことで、[発見]タブへの露出が増えていきます。その中からユーザーに発見してもらうことで、フォローに繋がっていく一連の流れがインスタグラムの想定しているアカウント運用であるとアルゴリズムから読み解けます。
ただし、多くのユーザーは、[発見]タブからさらにフォローに至るまでにプロフィール欄やハイライトの内容を確認するなどのフォローまでにはいくつかのステップがあります。これらの内容も投稿と同様にPDCAを回し、[発見]タブに表示された回数やプロフィールの閲覧数などを指標とし改善していく必要があります。
アカウント運用を続けるには
そもそも最初のフォロワーはどうするのか?といった疑問もあるでしょう。
これについては、まずベースとなるユーザーをリアルな繋がりなどから増やすことを検討すべきでしょう。
そこからスタートし、Instagramのアルゴリズムを理解した上でアカウントの運用を進めるのが良いアプローチではないでしょうか。
投稿の改善も必要です。
投稿の度にユーザーの反応を数値で把握し次へ活かすことです。
これにはインプレッション数やアクションの数などが、確認すべき指標になります。
改善を継続できる体制づくりも必要です。
兼任であったり、リソースなどの問題から継続したアカウントの運用が難しい場合もあると思います。
そのような場合は、専任の担当者を立てたり、アカウントを運用に知見のある企業に依頼するのが最適な解決方法になります。
以上のポイントを意識しながらInstagramのアカウントを運用することで、フォロワーとのエンゲージメントを高め、新しいフォロワーを増やすことが可能になります。アルゴリズムの理解を深め、効果的な投稿を続けていきましょう。