ステルスマーケティングとは?問題点と対応方法を解説
「ステルスマーケティング」という言葉を、一度は見聞きしたことがあるのではないでしょうか。
ステルスマーケティング(いわゆる“ステマ”)とは、消費者が広告であると気づかない形で行われる宣伝行為を指します。
- ステマについて分かる
ステルスマーケティングは違法
たとえば、SNS上で「実際に使ってみてすごく良かった!」といった口コミ風の投稿があったとしても、実はその裏で企業から報酬を受け取って投稿されている場合があります。このように、一見すると個人の感想のように見せかけながら、実際には広告であるものがステルスマーケティングに該当します。
こうした行為は、日本の法律である景品表示法(景表法)第5条第3号において、「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」として禁止されています。
つまり、消費者が「これは広告だ」と分からない状態で商品やサービスを宣伝すること自体が問題とされているのです。
ここで重要になるのが「事業者の表示」という考え方です。これは簡単に言えば「広告」のことを意味します。そのため、最初から広告であることを明確に示していれば、違法にはなりません。
実際、InstagramやXなどのSNSでは、「PR」「広告」「スポンサー」といった表記がついている投稿を見かけることがあります。これらは、企業との関係性を明示しているため、ステルスマーケティングには該当しません。
ただし、「PR」と書いてあればどこにでも入れてよいわけではありません。重要なのは、消費者が一目で広告だと理解できるかどうかです。たとえば、投稿の最後に小さく書かれていたり、ハッシュタグの中に紛れ込ませていたりするような場合は、分かりにくい表示と判断され、違法とされる可能性があります。この点は特に注意が必要です。
口コミと広告の違い
では、本当の口コミと広告はどのように見分ければよいのでしょうか。
一つの判断基準としては、「投稿内容に事業者が関与しているかどうか」が挙げられます。
投稿者が企業から依頼を受けていたり、内容について指示を受けていたりする場合、その投稿は広告とみなされる可能性が高いです。
一方で、たとえばSNSキャンペーンに参加するために投稿されたものであっても、投稿内容自体に企業側の具体的な指示や関与がない場合は、広告とは扱われないケースもあります。つまり、「お金や利益の提供」だけでなく、「内容への関与」が重要なポイントになります。
事業者の責任も発生
さらに、ステルスマーケティングと判断された場合の責任は、投稿者だけにとどまりません。広告を依頼した事業者側にも責任が及びます。
もし投稿内容において、薬機法や景表法、健康増進法などに違反する表現(誇大広告や虚偽表示など)が含まれていた場合、企業自身が処罰の対象となる可能性があります。
このように、ステルスマーケティングは単なる「マナー違反」ではなく、明確に法律で規制されている行為です。SNSが普及した現代においては、誰もが情報の発信者になり得るため、投稿者側も企業側も「広告であることを適切に表示する」という基本的なルールをしっかり理解しておくことが重要だといえるでしょう。
